俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
mission7-5 衝突、個々に思いを抱える夜

非っ常に残念な彼女

★★★






この戦場となってしまった屋上に現れた、一人の女性。



それは、先程パーティー会場でなずなと生ハムの取り合いをしていた、女性。

黒いドレス風のワンピースを着ていて、髪もアップにめかし込んだ、小柄で美人な女性。

…だが。



「…ら、ら、ライチくんから簡単にお話を聞きましたよぉっ!…おがさわらさんをここに呼び寄せて、な、な、な、なずちゃんにもももっ!」



美人なのに、鼻の穴を大きく広げてフーフーと鼻息を荒くしている。

体に変に力が入っているのか、何故かガニ股で立っていた。

そして、めちゃくちゃ吃って噛んでいる。



美人だけど、ちょっと残念な感じの人…。



ふと見ると、彼女の後ろには兄貴と麗華さんが立っていた。

兄貴が「姫、少し落ち着こうねー?あははっ」といつもの調子で笑っている。

知り合いなのか?



そんな残念な彼女は、ドカドカとこっちに駆け寄ってくる。



「な、なずちゃん!だ、大丈夫ですかっ!あぁ、こんなにボロボロになって…」

「桃李ちゃん…夏輝くんは?」

「…へっ?」


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