復讐完了に向けて前進できたことに喜びを感じながらもモヤモヤした夜が明けて、朝。


「今お前、何処に住んでるの?」

「ママの家だよ。」

「ママって…明乃さん?」

「うん」


やけに質問をしてくる鬱陶しさと、なんだか恥ずかしくて顔が見れない自分に対する不甲斐なさとを感じていると…。


「今日からここに住め。」


なんていう命令が飛んできた。


「………はい?」

「拒否権なしな。別に婚約してるんだから一緒に住んだっていいだろ。」

「……そう、だけど…」


いや、何を躊躇っているんだろう。これこそ私にとって都合が良いじゃないか。

とは、思う。

でも何か企んでそうで怖いのも事実。腹黒な新の裏の顔を読もうと試みても何も感じ取ることができなくて戸惑っていたら…。


「これ鍵な。落とすなよ」

「はい」


断る暇もなく半ば強引にカードキーを渡された。


ん、待てよ…。


「っ…私、いくら払えばいいの…?」

「別に何も要らない。」

「………はい…?」


より一層募るモヤモヤを心に抱きながら同棲生活がスタートした。