総司のいない家はやけに静かに感じられた。

彼が帰ってきたのは、二カ月の間でたったの二度。

いないほうが普通ではあるのだが、それでも彼のいた二日間は、空虚な日々を照らす希望のように感じられた。

次に帰宅するのは一カ月後だと言っていた。無意識にその日を待ちわびて一日ずつカウントしてしまう。

それが、ふたりが交わした『契約』から遠ざかっていく行為だと知りながら。

(好きになってはいけないと言われたはずなのに)

押さえ込む気持ちとは裏腹に、彼への想いが膨らんでいく。

(……彼は、私のことを大切にしてくれるから)

それが愛情なのか、ただの親切心なのかはわからないが、伝わってくるのは総司が清良を満足させようと試行錯誤してくれているということ。

あれから話し合って、お土産は一度の帰国に一回にしようと約束した。

このままではお土産破産してしまうのではないかと心配になったのだ。もちろん、総司の懐はそんなに柔ではないだろうけれど。

代わりに総司は毎日メッセージを送ってくれるようになった。

「おやすみ」や「おはよう」といったさりげない挨拶に加え、ホテルの窓から望む美しい風景写真を、まるで絵葉書のようにメールに添えて。