清良にとっては信じられないような一日だった。

昼間っから愛し合ったあと、甘いピロートークに酔わされひと眠り。夕食を食べてシャワーを浴びて、再び愛し合い夜更けまで甘く語らう。

こんなにも背徳的な一日を過ごしたのは初めてだ。

そして、こんなにも充足感を得たのもまた初めてだった。

翌朝。今度こそ早起きした総司は、淹れたてのコーヒーを飲みながらソファで優雅に迎えの車の到着を待った。

「日曜日なのに、そばにいられなくて悪い」

仕事優先の契約結婚、そばにいたいだなんて言わない約束だったのに、総司のほうがすっかり新婚生活にのぼせてしまっている。

「お仕事頑張ってきてください。寂しいなんて言っちゃダメですよ 」

いつか総司に言われたことをそのまま、冗談交じりにお返ししてみる。

総司は「それは無理だ」なんて苦笑しながら、清良を膝の上に乗せた。

「契約をした相手が清良でよかった。他の女性だったら、愛せなかっただろう」

それはきっと清良も同じだ。これまで恋愛を遠ざけて生きてきた清良が、総司に出会い見初められたのは、最高の幸運――奇跡と言えるだろう。

「私も……総司さんでよかった」