いつまでも…片想い  若葉色
癒しの彼女

 待ち合わせ場所に山内さんが見える。
秋らしい服装で似合っている。オレは上手く言えないが他の人なら上手く誉めるのだろう。

 挨拶を交わし、食事する店にこだわりはないようなので話題の店に連れて行く。

 木のぬくもりを感じられる店内に喜ぶ様子が窺える。連れてきて良かったな。

 席につき注文をすませ、飲み物が届くと2人で乾杯をした。

「 元気になって良かったね 」

「 はい 殆ど面識もないのにありがとうございました 」

「 カフェと朝だけだもんな 」でも今は見掛けないと調子が狂うまでになっている。変わった自分自身に笑ってしまう。

「 朝 見かけた時はびっくりしたよ 、同じ時間帯なんだな」

「 凄い偶然ですよね 」

「そうだよな」

「 車を運転されるのですね、運転好きなのですか?」

「 運転?好きだよ ドライブとかよく行くよ 」

「 うらやましいです 一応運転出来ますが あまり自信がないので地元限定にしています 」

 見た目で判断はしないようにしているが、地元限定の判断は正しいだろう と思った。

「 車だと便利だし行動範囲広がるからね これからはドライブの時期だろ、今度一緒に行く? 」

 山内さんの目が点になっているが、自分が発した言葉に自分でも驚いた。

「 行きます!約束ですよ 」今度はニコニコに変わった。


 ハンバーグセットも届き「いただきます」と食べ始めた。美味しそうに食べる姿は見ていて飽きないな。

 食事も終わり彼女が化粧室へ行っている間に会計をすませる。山内さんは自分で支払うつもりでいたらしいが諦めてほしい。

「 まだ時間も早いので、私の家で飲み直ししませんか?コンビニで飲み物などを買って、あっコンビニでは は私が払いますね 」

「 いいの?行こうかな 」突然の申し出だが、時間もあるので寄ることにした。

 コンビニでビールと山内さんのカクテルを決め、山内さんが嬉しそうに会計をする。気にしなくていいのに律儀な人だ。

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