双子の異世界・奇跡の花束
ミネルアはヴォルスと共にネミアの町へと戻った。

馬から降り、ヴォルスに連れられて歩く。


「あ・・・」



すぐに見つけたのは、一番大きい身体をしている団長だ。

そしてクルーガや他の団員達も一緒にいる。

ミネルアはヴォルスの袖をぐっと引っ張った。


「ほ、本当に・・大丈夫なの?」


「ああ。話はついてる。そうだ・・お前の・・」


とヴォルスが言いかけた時、遠くからレシオンが駆けてきた。


「ミネルア!!良かった無事で!本当に良かった!!」


「え!?レシオン!?ど、どうして!?」


「・・・」



もちろんヴォルスは不機嫌になった。

レシオンがミネルアに好意を抱いている事は知っている。

団長に『ミネルアをください』と言った事も聞いていた。



「良かった・・まさかあの後、あんな事になってるとは思わなかったから」


「あ・・はい・・」


全部知っている様だった。


「でもどうして・・」


「きっと驚くよ」


「え?」


レシオンがわくわくと胸を躍らせている。

ミネルアは首を傾げた。
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