「お久しぶりで御座います。遊佐副社長」

「こちらこそ…お待ちしていました。高屋副社長」

互いに恭しく頭を下げ、私達の邸宅に副社長を招いた。

副社長の表情も動作も緊張しているのか何処かぎこちない。
彼も離婚前提の結婚に対して、罪の意識を感じてるのだろうか?


かと言って…本気でプロポーズされても困るし。

老舗百貨店『高屋』の社長夫人として立ち回れる自信が私にはないから・・・

影で副社長を想い、そばに居て彼のサポートが出来るだけで満足していたのに。

あぁ…神様がもし、居るなら…あの夜のディナーに時間を戻して欲しい。