先生がいてくれるなら②【完】


9月最終日──。


この日、俺は職員室で、翌日から行くことになっている修学旅行の最終確認を行っていた。


確認を終えて職員室を出たのは、各クラスで行われているだろうロングホームルームが終わる頃だった。



そう言えば、立花が帰り際に準備室に顔を出すって言ってたな。



緩みそうになる口元を手の甲で隠し、準備室へ急ぐ。


二年生の教室から、ホームルームを終えたのだろう、数人の生徒が出て来始めている。


準備室の扉の鍵を開け、中で立花が来るのを待った。


< 2 / 354 >

この作品をシェア

pagetop