星空の下

迷子(仮)

仔猫

視界に小さな生き物がうろちょろしている。

落ち着きの無さが目立つ。
まるで誰かから隠れているようだった。


物陰からゲームセンターの方を見ている。
今にも泣き出しそうな顔をしていたら、放っておけない。

「どうしたの？」

私の声に少女の肩がビクッと反応を示した。
恐る恐る振り返り、私の体を上から下まで眺めた。
上下する瞳の速さが面白い。

少女は安堵を表情に浮かべた。

体格は小柄で、染められたことがないような傷みのないショートカットの髪。
幼い顔立ちは可愛らしい。

制服はこの町の高校のものだった。
高校生にはとても見えない。