子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
あの日、圭一と居酒屋を出た後、親友の紬に起こった話を聞かせた。

「だからね、籍はとっくに入れていたとはいえ、一年近く経って、やっと本当の意味で結婚したのよ!!」

「ちゃんとハッピーエンドを迎えられて、よかったねえ」

「本当、そうなの!!」


一月ほど前、旦那さんと一緒にベビーグッズを引き取りに来た、紬の幸せそうな顔を思い出していた。

「紬はね、かわいそうな幼少期を過ごしたのよ。両親からそれぞれ愚痴を聞かされて育ってね。我慢してたんだろうね。そのせいか、結婚なんて絶対にしないって、いつも宣言してたの」

美人な紬のこと。学生時代は本当にモテていた。
加えて、家政婦のアルバイトを始めて、ますます家事が得意になってたから、男からした惚れないわけがない。




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