響は謙太郎を唆す
プロローグ

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4月8日月曜日。
今日から新しい学年がはじまる。

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今年は低い気温が続いていたが、週末から急に春の陽気になり、桜は次々と花を開いていた。

新学期、予報は雨。

桜も散ってしまうのかと残念に思いながら目覚めると、明るい朝。
気温はかなり下がり冷たいぐらいだったが、春らしい天気の良い日に驚き、心が浮き立つ。

桜は今日が満開となった。


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学校の桜は見事だった。

どの木も、白に近いぐらいの薄桃色の花がフワフワと咲き乱れ、モコモコの雲のように、春の日差しの中、時折風に吹かれて花びらが舞っている。

10数本続く桜の木の下の道を歩くと、その道は桜に守られている特別な空間のようだった。


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