「いいから、家入れ」

響がちょっと迷ってたら、門の中に背中を押して押し込まれた。

「響が家に入らないと、帰らない」

と謙太郎が言うので玄関に入って、細くドアを開けてのぞいた。
謙太郎はなんか含みのある微妙な表情でニヤリと笑って、

「鍵、閉めとけよ」

と言いながら、手を振って帰りそうだった。
響はまたドアを開けて、

「明日、学校があるからよかったね!」

と、大きい声で言った。

謙太郎と離れるのが、謙太郎が帰ってしまうのが、泣きそうで、でも明日学校があって本当によかったと思う。

明日も会える。