半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
「旦那様が持つ妖怪領は、オウカ姫との結婚でさらに増えました。それが、俺が元々いたオウカ姫の持つ領地の一つです。これは成人した際、姫様にそのまま譲られる領地です。しかし妖力が強いほど偉いのが、我が国の特徴でもありますから、立派な天孤の大妖怪となられたら、姫様にも自身の領地を王より与えられるでしょう」
「でもアサギ、妖怪国の領地統治をできるくらいの大妖怪って、長生きして経験積まなきゃなれないんでしょ? 私、半分は人間だって、何度言ったら分かるのよ」

 リリアの頭には、母と同じく狐耳が付いていた。しかし、生きた年数により増える、という妖力の強さを表す尻尾は、人型の時にはない。

「ですから、以前も説明しましたが」

 ぶすっとしたリリアに『待て』と手で制し、アサギが「またかよ」という表情で続ける。

「上位のあやかしは、膨大な妖力を持て余すため、自然と人型をとるんです。仔狐である貴女にも、ちゃんと尻尾があるのは確認済みです。狐の姿をした時、ご自身でも『尻尾がある!』とおっしゃっていたじゃないですか」
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