幼なじみは一途に絡まった赤い糸をほどく◆おまけのお話追加しました◆
小春24歳、政宗30歳
***小春24歳、政宗30歳***


優也と実里の結婚式に出席した小春は、鼻血が出そうな感覚に思わず鼻を押さえた。
黒のフォーマルスーツを着こなす政宗の姿が格好良すぎるからだ。

「それは反則だよ、政宗くん」

隠れるように一人ジタバタとする。
他のどの参加者よりもキラキラしていて目を引いた。実際に、新婦側の友人達はこぞって政宗をチラチラと見ている。

(わかる。政宗くん格好いいもんね)

うんうんと納得しながらも、彼女らに変な嫉妬心が生まれてしまう。

政宗のことを見ないでほしい。
政宗の格好良さを分かるのは自分だけでいい。

実里の友人達は皆シックな色合いのパーティードレスを着ていて、とても大人びて見えた。

小春も二十歳を越えて自分では大人だと思っていたけれど、彼女達の前では子供っぽく見えてしまう気がして少し落ち込む。小春のドレスは淡いピンク色で、こんな色を選ぶんじゃなかったと後悔した。
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