こんな思いを···いつまで

···愛人として


土曜日の夜
話があると言って静とドライブに
出掛けた。

静は、こころなしか浮かれて
いるように見える。

まさか、別れの話をされるとは
思っていないのだろう。

「静、結婚が決まった。」
「えっ?決まっ····た···?」
「ああ、総帥から言われた。
政略結婚だ。
相手は、鮎川財閥のご令嬢だ。」
と、告げると
静は、涙を流した。
「すまない。」
頭を下げる俺に
首をふりながら
「わかっ···て、いた···事··だけど
もしかしたら····このまま····
一緒···に····いれるんじゃ····
ないか·····と·····
「俺だって、静と別れたくはない。」
「····無理···だよ···ね····」
「総帥は、鮎川のご令嬢が
良いなら、静を愛人として
置いて良いと言っている
総帥は、男子が生まれたら良いんだ。
どちらかが、男子を生んだら良いと
そう言っている。」
俺の言葉は、あんまりだ。
静を愛人にするなんて····
今日こそ、財閥に生まれた事を
恨んだ事はない。
俺の拳に手を重ねる静は、
「愛人でも良い。
翼のそばにいられるなら
それで。」
「良いのか?本当に。それで?
妻となればあちらを連れて
歩く事になるんだぞ。」
「その時にならないと
わからないけど。
翼と一緒にいれるなら我慢する。」
そう言ってくれた静を
抱き締めた。

マンションに戻り
朝まで離す事が出来なかった。

今、俺の横に眠る静を
必ず守る。
今は、避妊をしているが
鮎川とつながったら
静を先に妊娠させる。
静が有利に立つように。

愛人の許可を鮎川側に
取らないと行けないが
何とかなるだろう。
< 7 / 69 >

この作品をシェア

pagetop