喘ぎ声を出しながら鷹政さんの頭を掴んだら、彼は顔を上げてチュッと羽根のようなキスをして私から離れた。
「今日はここまで。本番は初夜までお預けだ」
 ニヤリとする彼にキョトンとしながら首を傾げて聞き返す。
「……鷹政さん?」
「せっかく自制しようと思ったのに、引き止めたお前が悪い。俺も男だ。惚れた女と一緒に風呂に入れば欲情もする。いい教訓になっただろ?」
 私があまりに無防備だから彼は警告したのだ。
「……はい」
 しゅんとなりながら返事をする私の頬に彼は愛おしげに触れた。
「凛が望むなら、今ここで抱いてもいいが? もっと触れてほしそうな顔をしている」
「そんなことありません! 初夜でお願いします」
 全力で否定してとんでもないことを口走る私に鷹政さんは妖艶に微笑んだ。
「残念。だが、初夜が楽しみだな」