「ああ。父が亡くなって少し感傷的になってたんだが、凛を見つけて指輪をあげて……。こんな小さい子も頑張っているんだから、俺ももっと強くならなきゃいけないって思ったよ」
 クスッと笑ってそんな話をすれば、彼女も目を輝かせながら俺への思いを口にした。
「私……葉山に行くたびにまた鷹政さんに会えるんじゃないかって勝手に思っていて……。でも、会えなくて寂しくて……。だから、大好きな鷹政さんが葉山のお兄さんだって知って凄く嬉しいです」
 熱烈な告白。
 ここまでストレートに言われると、全面降伏するしかない。
 彼女といると心が温かくなって、幸福感に満たされる。
 氷帝と呼ばれ、仕事にしか興味がなかった俺が、ひとりの女をこんなに愛するなんてな。
「もうなにがあってもお前の手は離さないから覚悟するように」
 悪戯っぽく目を光らせる俺を見て、彼女は「はい」と弾けるように笑った。
 その顔がとても愛おしくて、凛に顔を近づけてキスをする。
 その間もホタルは俺たちを見守るように優しく光っていた。