溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

「おいおい人聞き悪いなー。高校の頃はやんちゃだお前がまともになったのは誰のせいだと思ってるんだ」


「えっ、黒澤先生……ここが母校なんですか?」


びっくりして思わず口を挟んでしまった。


すると岡本先生は得意げに言った。


「おー、そうだぞ。理科の楽しさを教えてやったのはこの俺だ!」


そうだったんだぁ。


「ってことで、藤森も教科室まで一緒にきてくれ」


「はい」


私は返事をして、ふたりの後をついていった。
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