白いジャージ ~先生と私~

告白

その夜のこと。


先生に会いたくてうろうろしてる私に、


クラスの山崎が近づいてきた。



「ちょっと話あるんだけど」


ぶっきらぼうな口調で、階段の下に呼ばれた。


一年から同じクラスだったけど、特に仲良くもなく挨拶くらいしかしない仲。



なのに、


なぜか


「一年の時から好きだった。付き合ってほしい。」



私、告白されたんだ。



伝えるって大事なことだと思った。

私は、全く彼の気持ちに気付かずに過ごしてた。


考えると胸が苦しくなる。


私が先生を好きだったように、


山崎も

私を好きだった。



伝えないと相手には伝わらない。


山崎は、気付いてたと思うけどと言ったけど、


晴天の霹靂だった。


でも、何年かして修学旅行を思い出す時、私は山崎に告白されたこと


思い出すよね、きっと。


私、先生に片思いしてた頃思ってた。


先生が退職するときな、あんな生徒がいたなって私を思い出してほしいって。


先生の記憶に残りたいと願ったんだ。


「ごめんなさい。私、好きな人いるの。だけど、山崎の気持ちは忘れないよ。絶対!」


こんな返事にも嬉しそうな顔をした山崎。

私を好きになってくれたこと、ちゃんと覚えていたい。


「コラァー、誰だ?」


見回りの担任の先生に声をかけられた。

隣には、先生もいた。


この状況からして、告白の匂いを感じてるような気がする。


「早く部屋に戻りなさい。」

少し元気のない声で、先生は目をそらす。
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