褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
初めての◯◯仲間
4月下旬。

入学して2週間が経過した。

既に授業は始まっており、私達1年生は新しい学校生活に慣れるため、真剣に勉強に取り組んでいる。



「おはよう実玖! 景斗さん!」

「おはよう!」

「お、可南子ちゃん! おはよう!」



兄と登校していると、後ろから可南子が自転車に乗ってやってきた。


私達が通っている服川(ふくかわ)高校までは、私と兄は徒歩10分、可南子は自転車で10分かけて登校している。

地元が同じなので、別々で登下校していても途中で合流することが多い。



「可南子ちゃんは部活入った?」

「あー、色々見学したんですけど、夏休みにも部活があるって聞いて、遊べなくなるのは嫌だなぁって思ったので結局入りませんでした!」

「そっかぁ。やっぱ帰宅部最高だよな!」

「ですよね! 自由ですし!」



帰宅部のふたりに挟まれて歩く美術部の私。


部活体験の次の日に、私は迷うことなく美術部に入部した。

1年生もたくさんいて、先輩達も優しいので入って良かったと思っている。


それに、雪塚先輩と連絡先を交換して、今度のGWに一緒に遊びに行く約束したから楽しみ。
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