その後、利奈も部屋に行ってしまった。

一人取り残された、柚希。
「ちょっと調子にのりすぎちゃった…
利奈さんは、大翔のこと……」
だとしたら、ちゃんと話さなければ。
そう思い、利奈の部屋に行く。

コンコン━━━━!
「あの、柚希です。少しお話いいですか?」
利奈が出てくる。
「何ですか?」
「大翔のことなんですが……」
「好きですよ?オーナーのこと」
「……私も渡せません!大翔のこと」
「そんなに偉いんですか?奥さんって」
「え?」
「結婚してたら、偉いのかって言ってるんです。
それに柚希さんは自分に酔ってるんですよ。
中也さんの気持ちも気づいてないですよね?」
「中也くん?」
「中也さん、きっと柚希さんのこと好きですよ?もちろん女性として。それなのに、あんなのってオーナーも中也さんも傷つけてるじゃないですか…!」
「私が、二人を傷つけている…?」
「二人の愛情に甘えすぎです!」
「私だって、あんな風にオーナーに抱かれたい!」
「え?あんな風にって?抱かれたいって……?」
「いや…」
「大翔と何か?」
「何も……」
「何ですか?教えて下さい!」
思わず、詰め寄る柚希。

「キス……」
「キス?大翔とキスをしたんですか?
嘘……。
やだ……嫌…!」
途端に震え頭を抱える、柚希。
そして、パニックになってしまった。
その只事ではない事態に、上から中也が下を覗く。
「え…?柚希?どうしたんだよ?」
急いで三階に下りてくる、中也。
「柚希?どうした?大丈夫だから、落ち着いて?」
尚も、頭を振りパニックのまま、少しずつ後ずさる柚希。このまま後ずされば、階段から落ちてしまう。