丸重城の人々~前編~
「柚希!危ないから、ジッとして?
大丈夫。話聞くから!」
ゆっくり柚希に近づく、中也。
そして二階の大翔も部屋から出てきた。
「嫌……嫌…!!」
「え?柚?
おい!危ねぇ!」

大翔と利奈がキスをしたとゆう事実、自分が大翔と中也を傷つけてるかもしれないとゆう事実が、柚希を苦しめ、パニックにさせていた。
特に柚希は、こうゆう事態には敏感に精神にひびく。
「落ち着け、柚。
俺が行くまで、動くなよ……」
「柚希…大丈夫だから、落ち着いて?」
「嫌!二人とも、来な━━━━」
「柚(柚希)!!!」

柚希は階段を踏み外した。
大翔と中也が駆けつけたが、間に合わず転がり落ちた。
柚希は救急車で運ばれた。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
幸い、打ちどころがよく右手首の捻挫ですんだ。

「他には異常はないようですし、点滴済まれたら帰って大丈夫ですよ」
「よかった。ありがとうございました」
バン━━━━!!
「柚希!?」
「姫!」
「響子、玄」
「どうゆうこと?階段から落ちたって!どうなってんの?大中がいて、なんで!?」
響子が、二人に詰め寄る。
「間に合わなかった……俺のせいだ」
うなだれる、大翔。
「俺がもっと早く駆けつければ……」
壁に寄りかかるように、ずり落ちる中也。

「でもそもそもなんで、こんなことに……?
姫どうしたの?」

「はっ!」
「あ、柚希?」
弾かれたように、目を覚ます柚希。
響子がベット脇に駆けつける。
「柚希…大丈夫?」
「嫌!!」
「柚、希…?」
「嫌……嫌…!」
「柚?俺だよ?大翔!」
「柚希!?どうしたんだよ!」
「姫!?」
みんなベットに近づく。

「お願い!もう一人にしないで……!今更、一人は耐えられないの!!」
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