ぽっちゃり令嬢に王子が夢中!
3 夢の中へ

今日も素晴らしい一日だった。

王妃は綺麗で、お城も綺麗で。
朝はオリーブのソースでパンを食べ、昼はサワークリームで牛を食べ、ケーキを食べて、夜は鮭と茸。


「幸せ……」


ベッドに横たわり暗い天井を見あげると、期待に胸が膨らんだ。


「明日のあさごはん……なにかしら……」


おやすみなさい。


そして穏やかな睡魔に身を任せた。


『やあ!』

『まあ、あなたは?』

『僕はヨハン王子! 君のコックさ!』

『コック?』

『見てごらん! お城より高いデコレーションケーキだよ!!』

『まあ! 素敵!!』


「……むにゃ……ケーキ……」

「なぁんて可愛い寝顔なんだ。はぁ……もぐもぐしてる」
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