諦 念

▪▪明奈と実


あの日の父の顔は
忘れられない·····

うふふっ······
実もガチガチだったなぁ·····

父は、驚きと怒り?

実は、頭を下げていた。

そんな二人に母が·····
「三瀬さんは、明奈を幸せに
できますか?」
と、言われて実は、はっと顔を上げて
「はい。必ず。
年からいえば、私が明奈さんを
置いて行くことになると思います。
ですが、それまで全身全霊を
かけて明奈を愛して行きます。
私がいなくなったあとも
寂しくないくらいに幸せにします。」
と、父と母に真剣に伝える実。

「なら、良いではありませんか。
明奈が幸せなら。
今まで、明奈が男性を
私達に紹介した事はありませんよ。」
と、言う母に······

「お前····」「母さん·····」

父は、頭を上に向けて······

「反対しているわけではなくて···
戸惑っていた···だけです。
三瀬さん、明奈を娘を
どうか、幸せにしてください。」
と、言ってくれた父に
「はい。必ず。
ご両親のお気持ちを思うと
胸が詰まります。
ですが、必ず幸せにします。
本当にありがとうございます。」
と、言う実。
「お父さん、お母さん。
ありがとうございます。
幸せになるから、見ていてください。」
と、私も言うと
父も母も、嬉しそうに
笑ってくれた。

それからは、四人で食事をして
父と実は、昔からの知り合いみたいに
飲みながら話をしていた。

明日は、日曜日で休みだから
実家に泊まるように言われて
泊まってから翌日に帰った。

実と明奈は、入籍をして
写真撮影だけをした。
明奈のウェディングドレスと
白無垢を
山本のご両親と栞那と朝陽も
一緒に。

実は、終始鼻の下を伸ばしていて
栞那から叱られていた。

明奈は、仕事を辞めて
鎌倉に引っ越しをした。

*****  ***** ******

で·····複雑だけど······

私(栞菜)にとっては···妹?


陽菜(ひな)ちゃんが産まれた。

父は、溺愛して
明奈を困らせていたが
明奈の両親は喜んで
陽菜に会いに鎌倉に良くきている。

明奈のお父さんが
鎌倉を気に入り
引っ越そうか、と話がでているみたい。

陽菜は、昴とも仲良しだ。
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