爆発したセクシャルマイノリティより愛をこめて

一人称に苦しんだ小学生

思春期に、皆が当たり前のように出来るようになっていったことが、僕には出来なかった。

自分の変化について行けなくて、もちろん周りにもついていけなかった。

そりゃあ表面上は無難に生活することは出来るようになっていったが。

僕の心は酷く消耗していった。

思春期なんて皆、誰にも言えない悩みの一つや二つ、自力で乗り越えて行くものなんだろう。

心に傷の無い人間なんていないし、別に苦しいのは僕だけじゃない。

でもそれでも。

どうしても乗り越えていけない壁があった。

それが自分のセクシャリティだ。


僕は幼い頃のことをわりとよく覚えている。

小学生に上がるまで、自分の性別に疑問を持ったことは無かった。

性別関係なく友達と遊んだし、いわゆる男の子の遊びも女の子の遊びもした。

一番初めのきっかけは自分の一人称だ。
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