私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

10.クソな世界の貴族事情







善見城内で催される、騎士団主催の少年少女剣術大会。

聖威曰く、ちびっこ大会(…)。

騎士団の要職武官である韋駄天様は、主催者の一人として、この日、表舞台に姿を見せる。

一般入場も可能なこの大会に、一般観客として聖威らと共に潜入することになった。



……え、私も行くの?

私、追われてる身だけど、いいの?!



「まさか、舞空をここに一人置いて行くわけに行かないだろ。ひょっとしたら刺客が来るかもだし。それに……」



聖威が認識阻害の術式をかけていくから、大丈夫。だそうだ。

確かに。ここに一人でいるのも心細いかも。

竜樹様も「聖威らだけでは一抹の不安があるから、この世界の貴族事情を知っている舞空嬢が付き添ってくれると、助かるかもな」と仰った。

ようするに、聖威らが変なことをしないようにするための見張り役ですね……。

私が付き添うことの利点はあるようだ。



そう言うわけで、私も聖威らに同伴することに。



ーーーそして、当日。

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