私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。

25.腐れ茶番劇、三文芝居









当日、申し立ての張本人である私は、後ろ盾の申し立て代理人である竜樹様と共に、指定された招致時間の通りに善見城へと向かった。

善見城の法院が取り扱う裁判は、本来なら専用の法廷で行なわれるのだが、『あの韋駄天様が私刑の異議申し立てをされた』ということで、注目度が上がり、傍聴希望者が多く法廷には収まりきらないと判断されたため、急遽、善見城内の大広間で行なわれることとなった。

善見城内の大広間といえば、主だった式典が多く行なわれる場所。天帝様や天子様の生誕式典をはじめとする各式典、高位神族の要職即位のお披露目や婚姻のお披露目や夜会、成人の儀の夜会などなど。

取り敢えず、人数大収容できる場所である。私も式典で何度も訪れたことのある場所。



あんなだだっ広いところで、裁判?

ということは、それだけ傍聴者、視線の数も多いということ。



そんなことを聞かされたら、一気に不安が押し寄せてくる。



(だ、大丈夫かな、私……)



そんな沢山の目があるところに、申し立て人として立っていられるのだろうか。

今更になって、血の気がサッと引いてしまう感覚に陥る。

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