誰を?何を?見ているの?

☆☆二人は?


永倉の両親と天音と話してから

哲の友人で弁護士の山脇に
来て貰い話をする。

家は、売却をして
資産を二人で分ける。

両親の墓は、阿川さんに
お願いをした。

引っ越し当日に
お祖父様に会いたかったが
今は、会うべきではないと思い
阿川さんにお祖父様の事を
お願いして
何かなくても良いから
ひと月に一度は状態を知らせて
欲しいとお願いした。


···· 哲は ·····

海外へと出国して
一から建設について学ぶ。
二級建築士の資格は持っているから
一級建築士を目指し勉強をする。

必ず、もう一度
風間建設を築く。

衣類と勉強道具のみを
持ち出し、後の全ては廃棄をした。


···· 薫 ····

自分が、やった事を
どんなに悔やんでも、嘆いても
元には戻れない。


兄と祖父
そして風間グループの元代表者達に
心からの謝罪文を書き
兄の友人で弁護士の山脇さんに
お願いした。

今後どうするか、沢山考えた。
兄貴と、一緒に生きて行きたいとも
思ったが·····

俺は、もう、建設・建築に
携わらない人生を送る事に決めた。

それが、自分への贖罪と
自分自身の未来へと
踏み出そうと考えた。


一度、都内から離れて
もう一度、学校に行き勉強をする。

医療事務の4資格をとる。

・医療事務技能審査試験
・医療事務管理士技能認定試験
・診療報酬請求事務能力認定試験
・医療事務認定実務者

俺は、医療従事者となり
医療に関わって行きたい。

彩葉と、何らかの接点を
持ちたかった。

少しでも·····
たとえ····
小さな·····点·····だったと····しても······


そばに要ることは、
許されないかもしれない。

もう、二度と会うことも
ないかもしれない。

だけど、彩葉との
繋がりを切る事が
俺の中で出来なかった。

一年、勉強して資格を取得して
就活をして医療従事者として
働き実績を積んで
北里大学病院か
佐久間総合病院に
入りたい。

MRや業者とも
顔を繋ぎ
直接、医療には関われないけど
患者さんや医師、病院の
少しでも役に立ちたいと
それだけを思い
必死にやった。
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