あなたに巡り会えてよかった…
そんな旅行好きな私の両親は2人でバス旅行に行き、事故に巻き込まれ亡くなってしまった。
私はすでに就職しており一緒に行けなかった。
「2人でちょっと行ってくる」と言って出かけたのが最後になるなんて私は思いもしなかった。

いつもの旅行、と思い「気をつけてねー」なんて見送った。
まさかこれが最後の姿になるとは夢にも思わなかった。
翌日、テレビでバスの事故を見て血の気が引いたのはついこの前のような気さえする。
まさかこんなに早く2人を失うなんて思っても見なかった。
一人娘の私はひとりぼっちになってしまった…。

葬儀を終え、1人家の中にいると孤独に飲み込まれる。

どうして私は両親についていかなかったんだろう。

まだ親孝行してないのにどうして逝ってしまったの?

どうして私を1人にするの?

どうして…

夢なら覚めて…

毎晩私はうなされるように目を覚ましては涙が流れてることに気がつき起きてしまう。

これじゃダメだ、と分かっていても孤独から抜け出せない。
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