今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
♡Love ♾ 2

お兄ちゃんは過保護


1階にある洗面所で歯磨きしている私の後ろでは兄がせっせと髪をとかしてくれていた。


長身の兄と二人で狭い場所にいるとちょっと窮屈。


「チー今日はどんな髪型にする?」


「んーなんでもいい」


寝ぼけながら返事をしたら彼はフッと笑っている。


低血圧だからまだ頭がなかなかクリアにならない。


「ほんとに朝弱いんだな。チーは」


「ん」


「そうだ、ブラウスにアイロンかけておいたよ」


「ありがと」


「高校はどう?新しい友達出来た?」


「ん」


「何か困ったことがあったらなんでも俺に言うんだぞ」


「ん」


高校生になってから早2か月、特に困ったことはない……いやあるかも。


「翔くん、あんまりうちの教室に来ないで。みんなに注目されて目立つのヤダ」
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