【完】夢見るマリアージュ
■2■ *SIDE北斗* 原石のような君。

■2■ *SIDE北斗* 原石のような君。




一ヵ月後。 秋は終わりを告げようとしていた。
ここで一つ嬉しい報告を聞く事になる。

先日の事だ。阿久津フーズファクトリーの社長室に勤め、俺の友人でもある海と
チェリーチョコレートカンパニーの令嬢である俺の幼馴染であるレナの交際を桜栄社長がやっと認めてくれたというものだ。

ここ一ヵ月俺なりのフォローをしていた。 桜栄社長に海を売り込んで、父も父で海がお気に入りなので説得してくれたようで、頑固な桜栄社長がやっと折れて二人の交際を認めたというのだ。


いずれ、海は桜栄家へと婿養子に入りチェリーチョコレートカンパニーを継ぐことになるだろう。
それについて彼は異論がないという。

桜栄社長は海が阿久津フーズファクトリーで働いているのにやり甲斐を感じているのを知っているので、父に暫くの間はまだ預かっていてほしいと打診した。

勿論父は大歓迎だ。
阿久津フーズファクトリーとチェリーチョコレートカンパニーで大いに食品会社を盛り上げていければいい、と思う。

そして冬の始まりに、俺の中でも少し変化が訪れていた。

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