「優月、好きだよ。ようやく本当にきみを手に入れることができた」


 そう囁くように告げたあと、悠正さんは私の体をそっと離した。

 彼の片手が優しく私の髪を撫でるとそのまま後頭部に回り、ゆっくりと顔を近付けてくる。その目が伏せられ、私もまた自分の目をそっと閉じた。

 お互いの唇が重なり合う。

 角度を変えて何度も繰り返されるキスにふと思い出したのは、初めて悠正さんと体を繋げたあの夜のこと。

 どうしてああなってしまったのか……。あれから何度も思い出そうとしたけれど、かなり酔い潰れていた私にはやっぱりそのときの記憶がなくて、たぶんもう思い出すことはできないと思う。

 それでも断片的に残っている悠正さんとの一夜はとても甘い時間で、幸せな記憶としておぼろげにだけど思い出すことができる。

 あの日のように悠正さんに触れてほしい――。

 そんな私の気持ちが伝わったのか悠正さんの手がいつの間にか私の腰に回りぐっと引き寄せられた。それと同時にキスがさらに深くなる。


「愛してる、優月」


 合間に告げられた彼の言葉に答えようと私もまた自分の想いを口にする。


「私も愛しています――」


 そんな私の言葉ごと飲み込んでしまうように悠正さんが深く唇を重ねた。