俺がお前を夢の舞台へ

隠し事

「さーあやっ」


ぽんっと机に置かれた紙パックジュース。


私が大好きなアップルジュースだ。
 

「最近元気ないじゃん。何か悩んでんの?」


「蒼空…」


蒼空は能天気だな…。


少しは勇翔との距離を取り戻そうと思わないのかな。


いつも3限からしかこない勇翔の席を見つめる。


毎朝毎朝遅刻。


こんなんじゃいずれ留年だ。


昔の勇翔はそんな奴じゃなかったのにな…。


「勇翔のことか」


ムスっとした顔。


なんでそう嫌な顔をするかな。 


私は勇翔との距離を縮めたいし、また3人で楽しく過ごしたいのに。


それもやっぱり私のエゴなんだろうか。


また3人で仲良く…っていうのは、私以外望んでないのかもしれない。


「…皆、変わっちゃったね」
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