私は妊娠してるかもしれない。
産業医の言葉は頭から離れない。
今、自分のお腹の中に芽生えたい新しい命を喜ぶ余裕など私にはなかった。

唯嘘であって欲しい。
そう願った。

私がベットで横たわっていると再び阿部さんが医務室を訊ねて来た。彼女の隣には匡貴さんがいた。
その表情は複雑そう。
「匡貴さん…」

「私はこれで…」

「ありがとう…阿部さん」


私はカラダを起こした。

「寝てなくていいのか?」

「あ…はい…」

「…氷室から訊いた…君はその…」

「貴方の望み通り…妊娠したかもしれません…」


挙式披露宴まで後一週間の矢先の妊娠。

「…とりあえず…『槇村レディースクリニック』に二人で行こうか…」