「……本当に勝手なことしてごめん。」
俺は何度謝っても償いきれない大きな罪を犯した。
俺は静かに手を合わせて、二人の墓に祈った。
許して欲しいなんて思ってない。
俺はくるみに五十年越しのプロポーズをしてから、くるみは俺に色んな話をしてくれた。
楓と俊が俺を許してくれたこと。
元々、三人であの海辺で俺をずっと待っていたこと。
楓と俊が最期に俺について話していたこと。
俺は泣きながら聞いた。泣いても二人が戻るなんてことは無いのに。俺が泣くなんてお門違いなのに。
「きっと二人は私たちを見守っていると思うよ」
俺もくるみの言う通りそんな気がした。どこかで俺たちを見守ってくれている。偶然かもしれないが、さっきから優しい風が俺たちの周りをぐるぐるしている。
「手紙…読んだよ。俊。だから、持ってきた」
俺とくるみは楓と俊に宛て手紙を書いた。読んでくれるか分からないが、俊に言われた通りに瓶の中に入れ、墓の前に置いた。
「手紙…読んでくれるといいね。」
「……そうだな。」
俺たちはもう一度手を合わせから、その場を立ち去ろうとした。その時…。
『カサっ』
そんな音が聞こえたので振り向くと、俺たちが書いた手紙が消えていた。そして、瓶の中にいつの日か、神社であげたお守りが入っていた。
「彰……」
くるみが俺の手を握りった。くるみは別にこの謎の現象が怖いわけではなさそうだった。
「……行こっか」
俺たちは顔を見合わせて笑った。それに合わせるように楓と俊の笑い声が聞こえたが、俺たちは振り返ることはしなかった。

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