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「────へぇ、洋菓子も売ってるんだ」

「うん。売り場は小さいけど、すごく人気で、毎日完売してる」



翌日の日曜日。

学校に届いたケーキを、樫尾くんと一緒に教室へ運ぶ。


かごいっぱいに敷き詰められたロールケーキ。

樫尾くんが持つかごには、フィナンシェとマドレーヌが入っている。

なんと、バイト先であるお菓子屋さんの商品なんだそう。



「毎日完売かぁ。全部売り切れるかちょっと心配」

「大丈夫。ここのケーキ、マジで美味いから。もし残ったら、俺が全部買い取るよ」



自信満々に言い切った樫尾くん。

冗談かと思ったが、どうやら本気らしい。



「まさか、1人で全部食べるつもり?」

「いや、それは無理があるから、ルームメイトに配るつもり。お店の宣伝にもなるし」

「うわぁ、ちゃっかりしてる~」



昨日、お互いに抱えていた思いを伝え合った私達。

そのおかげもあってか、今朝はスッキリ目覚めることができた。



「ただいま〜。月香ちゃん、お願い!」

「はーい! 任せて!」