灼けるような恋の先。

秘密









私達がリビングで私はテレビを見て、灯は漫画を読んで、晄は携帯で動画を見ていたが


どうやら晄はしょうもなさそうな動画を垂れ流しながら寝たようで灯に部屋まで担いで運ばれた。




つまりリビングに私と灯の2人きりになったというわけだ。






「ねぇ、付き合ってるふりどうするの?」






2人きりになってすぐ私がそうたずねると
灯は少し考える素振りをして変わらず笑う。






「今まで通りでいいんじゃないかな?
晄にバレないように付き合ってるって表向きだからね」



「でもそれでいいのかな?」






なんとなくもっと違いが欲しい私がそう言うと灯はキョトンと凛々しい目を丸くした。






「どういうことかな?」






目を丸くした灯はそう言って漫画本をパタンと閉じて私に向き合う。




あの時灯の言葉でときめいて好きになってしまったんだから責任とってもらいたいところだ。




ならどうしたらいいかってそんなの…。






「キスしてくれない?
私灯のこと好きかもしれないからキスして判断する」



「え?」






ほぼ確実に好きだろうけどこの感情を信じてもいいのかまだ迷いのある私は灯に提案した。



言われた灯はさらにキョトンと目を丸くして固まってしまう。






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