片恋
*
「真桜」
「……」
「真桜、大丈夫か?」
「……えっ?」
真っ白だった頭が、名前を呼ぶ声で現実に戻される。
自分の席でじっとしている私を見下ろしているのは、伊月くん。
いつの間にか、今井先生はいなくなっていた。
あれ? 私、ホームルーム参加してた?
記憶が飛んでいる。
「伊月くん、どうしたの?」
「ちょっと」
伊月くんが廊下をクイッと親指で示して、私は席を立った。
席を離れる瞬間、延藤くんと目が合ったけれど、気まずくてすぐにそらしてしまった。
「真桜」
「……」
「真桜、大丈夫か?」
「……えっ?」
真っ白だった頭が、名前を呼ぶ声で現実に戻される。
自分の席でじっとしている私を見下ろしているのは、伊月くん。
いつの間にか、今井先生はいなくなっていた。
あれ? 私、ホームルーム参加してた?
記憶が飛んでいる。
「伊月くん、どうしたの?」
「ちょっと」
伊月くんが廊下をクイッと親指で示して、私は席を立った。
席を離れる瞬間、延藤くんと目が合ったけれど、気まずくてすぐにそらしてしまった。