獅子組と私
出逢う
「飛鳥ー!
こんなとこにいた……!」

資産家ばかりが集まるパーティー。
全国的に有名な不動産会社の代表の息子・獅子倉 飛鳥。

関係者に挨拶後、ホテルの庭園で一人…一服していた。

友人で老舗・和菓子店の息子、柴多(しばた)道彦(みちひこ)が、探しに来た。

「ミチ?何~?」
「何~じゃないよ!中で飲もうぜ!」
「もう、飽きちゃった!コウは?」
「滉二は、飲んでるよ」
「イチのとこに行こうよ!」
「ほんっと、ウチのキングはワガママだな…!」

「コウを呼んで来てよ!」
「へいへい…!キング」

道彦が会場に戻っていった。
飛鳥は、暴走族“獅子組”のキング。

コウとは、レストランチェーン店のオーナーの息子、沖野(おきの)滉二(こうじ)
イチこと、高洲(たかす)一朗(いちろう)の経営するバーが、チームの溜まり場なのだ。

飛鳥・道彦・滉二・一朗の四人は幹部だ。

そして飛鳥が、何本目かの煙草を咥え火をつけた。




咥え煙草で、なんとなく空を見上げていると………


「━━━ですから、やめてください!!」

「いいだろ?俺は◯◯会社の会長だぞ!
いいのか?そんな態度で!!ここのオーナーに言ったら君はクビだよ…?」
「ちょっ…ほんとにやめてくださ……!」

出席者の男はかなり酔っぱらっていて、パーティーの従業員の女に絡んでいた。

飛鳥は、ゆっくりそちらへ移動した。


「ほら!こっちで、相手を━━━━━━」

パシッ━━━━━━!!!

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