「きっと、エルが努力したからですね」

「そうかもしれないけれど。私が楽しんで勉強できたのは、リーンのおかげよ。やっぱり、好きなことを考えながら勉強すると、苦にならないのね」

「そうですね」
 アイリーンもその気持ちがよくわかる。むしろ、アイリーンがそうであるから。ビーでエルな話を読みたいがために勉強したアスカリッド語。そんな不純な動機ではあったが、今ではアスカリッドの本も難なく読めるし、会話も不自由しなくなってきた。ときどき辞書を使うことはあるけれど、その回数も減ってきている。

「やっぱり、好きっていう力はすごいですよね」
 アイリーンが呟く。好きは原動力になる。

「リーンのほうは、短編の翻訳も進んでいるの?」

「はい。それなりに。今の話の翻訳が終わったら、一度翻訳は中断しようかな、と思っています」

「どうして?」