逆プロポーズした恋の顛末
未来の恋人

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いつもよりややのんびりと朝食の支度を終えて、そろそろ起こそうか……と思ったタイミングで、パジャマ姿、ぴょんと後頭部の髪が跳ねたままの幸生がリビングに現れた。


「ママ! おはよっ!」

「おはよう。ちゃんと自分で起きられたのね? えらい!」

「パパ、きょう帰ってくるんだよねっ!?」


待ちきれないとばかりに、弾んだ声で訊く幸生に頷いてやる。


「そうよ。お昼頃になるんじゃないかな。それまでに、顔を洗って、お着替えして、ごはんを食べて……お絵かきして待ってようか」

「うん!」


尽が用意してくれた踏み台に上り、洗面所で顔を洗う、というよりも、水をはね散らかした幸生は、バタバタと寝室へ駆け戻る。

着替えてリビングへ戻ってきたところで、たがいちがいになっているボタンをはめ直してやり、寝ぐせを直してやり……、昨日のことが嘘のように平和な朝だ。

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