記憶喪失の妻は一途な夫(外科医)に溺愛される
物語のつづきを…
ふと車の後部座席を見るとそこには愛する妻と生まれてまもない我が子。

二人は無邪気な寝顔で眠っている。


桐乃が出産して、二人の体調が落ち着いてから俺たちは1度日本に戻ることにした。

今回は日本に2週間滞在する予定で、そのあと、またニューヨークに帰る。

研究が認められたものの、日本に承認され実際にオペの方法が採用されるためにはもう少し実践結果が欲しかった。

桐乃にありのままを伝えると、彼女は快くニューヨークにのこることを許してくれた。

俺の故郷の長野と桐乃のご両親のねむるお墓に生まれた我が子を見せるのが今回の目的でもある。

それにしても…二人とも似てる。

そんなことを考えながらハンドルを握る。


大切なものが増える度、強くなれるような気がする。その分、気合いの入りかたも違う気がしていた。
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