カラフルハート
ステージ5 私が変身させます!
夏休みも終わり、これから秋の学園祭の出し物を考えたり準備をする時期。
来年は受験や就職活動が控えているので、クラスで学園祭の出し物ができるのは今年まで。
だから気合も入るというわけで……
「え〜…飲食系は他のクラスになっちゃったんで、うちのクラスはステージ発表でーす」
クラス委員の前島くんは「ごめんなさい」と、感情が込もってなさそうに教卓から頭を下げた。
ステージ発表……
カフェでも楽しそうだと思ってたけど、もしもステージ発表になったら私はやりたいと思っていたことがある。
「はいっ!」
カフェ系がやりたかったクラスメイトからブーイングが起こっている中、私はスッと右手を挙げた。
「はい、天野ちゃん。
今から俺を助けてくれる案言ってくれるから、みんな黙れ〜〜」
前島くんがパンパンと手を叩いてみんなを静かにさせた後、私はその場に起立する。
「着物のファッションショー……いや、ヘアメイクショーも導入した、"着物コレクション"がやりたいです…!」
「……着物?」
「コレクション…?」
クラスのみんなは、不思議そうに呟いては頭を傾げた。