雪のように真っ白な心を情熱の赤に染めて~強引なイケメン過ぎる御曹司は甘くて熱い愛を注ぐ~
生地もサクサクで、運ばれて来た瞬間にたまらなくバターの良い匂いに包まれた。


少しレトロな雰囲気のオシャレな店内には穏やかなインストゥルメンタルが流れ、とても居心地がいい。


『明音、元気してた?』


『大阪、めっちゃ楽しんできた。家族とか友達とあちこち行って。もうめっちゃ太ったわ~』


大阪は食いだおれの街だもんね、私も1度行ってみたいな。


『明音、たこ焼き食べた?』


『当たり前やん。家のたこ焼き器で死ぬほど作って死ぬほど食べたわ』


死ぬほどって、うらやましい。


『いいなぁ。私も家のたこ焼き器で焼いて食べてみたいな。こっちじゃ、あんまりたこ焼き器なんて持ってないしね』


『そんならまた今度みんなでタコパしようや。たこ焼き器買ってきたらいいやん。あっ、また律君も呼んだら楽しいよな!』


律君…


また声かけるの?


なぜか複雑な気持ちになる。
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