私と敏樹は手をつないで歩いていた。


【YOSAKU】で交際宣言をした後、そのまま二人で店を後にした。
電車を降り、敏樹の家に向かって二人で手をつないで歩いて帰っていた。
人通りが少ない住宅街の道をゆっくりと歩いていた。


すると敏樹が急に立ち止った。
「?」
と敏樹の顔を見上げると悲しそうな顔をしていた。

「優子。なかなか助けてあげられなくて」
「え?ううん。大丈夫だよ」
私はつないでいる方と逆の手で、敏樹のもう片方の手を取った。
両手をつないで向かい合って立つ。
「ずっと後ろにいてくれたし。助けてくれたでしょ」

「でもほかの奴に触られてた」
「うん。ちょっと、、、、かなり嫌だったけど、お酒の席だし、、、。敏樹の方が怒ってたね」

「すっごく嫌だった、、、付き合ってるってみんなに言ってごめん。会社では内緒って言ってたのに」
「うーん。まあ、そうだけど。バレたらバレたで、、、まあ別にいいかなっというか、、、」

「?」
「嬉しかったし」
「嬉しかった?」
「うん」私はこれからいうことが恥ずかしくて敏樹から目を逸らしてうつむいた。
「敏樹が『優子は俺のだ!』って言ってくれて、、、、嬉しくて、ドキドキしちゃった」
こんなことを言っている私の胸は今もドキドキしているのだけれど、つないだ両手から敏樹に伝わるだろうか?

黙っている敏樹を不審に思い、敏樹の顔を見上げた。
その顔は耳まで真っ赤になっていて、私よりドキドキしているようだった。



そして、私をぎゅっと強く抱きしめこうつぶやいた。

「やばい。今すぐ抱きたい」