佐川くんの明るい性格もあり、彼に連れられるように私たちは時々四人でお昼を食べるようになった。


内気で中々自分から誘うことは出来ない私を、明るい笑顔で引っ張ってくれる所は、昔の慶太にも少し似ていて、懐かしくなる。


夏休みまであと一週間を切ったその日も、佐川くんのお誘いで四人でお昼を食べる予定だった。


最近できた和食屋さんは、雑誌に小さく載るくらい人気で、行くのをすごく楽しみにしてた……のに。


「あれ、茉莉。大丈夫?」


お昼、財布片手に声をかけてきた梓ちゃんに、私は眉を下げた。


「梓ちゃんごめん……ギリギリで仕事頼まれちゃって、これ片付けてから行くね」


そう、手元のファイルを掲げてみせる。


もう少し早めに言ってくれたら良かったのに、お昼ギリギリで上の人から資料室へのお使いを頼まれてしまった。


午後一の会議で使う資料を探して机の上に置いといて欲しいんだとか。