『えっ、別れたの!?』


電話越しに聞こえてきた梓ちゃんの声はすごく驚いていて、信じられない、とでも言いたげだった。


「うん……別れた」

『え、い、いつ?』

「クリスマスの日」


──あれから、数日が経った。


週末が過ぎ、年始休みに向けて仕事が大詰めで忙しく、色々と整理が出来ないまま休みに入ってしまったけど、取り敢えず梓ちゃんには報告しないと、と思ってかけた電話。


私の言葉に、梓ちゃんは暫く絶句したように言葉を失っていたけど。


『……信じられない』


やがて、憎々しげにそう呟く声が聞こえてきた。


その声色があまりにも穏やかじゃなかったから、思わず冷や汗が滲む。


「あ、梓ちゃん?」

『信じられない!クリスマス……あいつから誘ったくせに……っ、』


その先を梓ちゃんが口にすることは無かったけど、言いたいことは分かる。


わざわざ別れ話をするために誘ったの?って感じだもんね。