角砂糖より甘い先輩の溺愛は、今日も止まらない。

不意打ちのキス





それからお菓子を作ることができなくて、先輩にも連絡をできないでいた。

1週間以上もお菓子を作らなかったのは初めてで、先輩はそれを不思議に思ったのか、私にメッセージが届いた。


だけど、それに返事をすることが、できなかった。


「あれから先輩とは連絡とってないの?」

「……うん」


普通なら彼女がいる人は他の女の子と仲良くしたりしないよね。それなのに……先輩は、彼女がいるのに平気で私に連絡してくるから。


「ほんとにそれでいいの?」

「……うん、いいの」


私は、先輩のこと好き……だったけど、この気持ちは封印しなきゃいけない。

だから、みんなに気づかれちゃいけないの。


「でもさ、瑠衣。もしかしたら誤解だっていうこともあるかもしれないし」


……誤解? 彼女がいないかもしれないって?


「……ううん、ないよきっと」
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