オフィスラブは突然に〜鬼部長は溺愛中〜
 まさか、彼女の母に言われるとは思ってなかった響のポーカーフェイスが崩れている。

「大事にするのもいいけど、男は時には強引に行かなきゃ」

「愛、もういいだろ?二人のペースで」

「あら。男親って。自分の事を思い出してみたら?」

「なっ⁉️」

 観月家では、母に勝てるものはいない。

「楓も心配してるから、あの部屋用意したんでしょう?」

「まあ…」

「何のこと?」

「今日泊まる部屋よ。楓はここに泊まるけど、あなた達のために、カップル限定のスイートコテージを用意してほしいって連絡があったの」

「…」「カップル限定??」

「そう。プロポーズをするカップルか新婚さんにしか泊まれない部屋。私の渾身のプロデュースよ」

「ありがとうございます」響は素直に喜ぶ。

「恥ずかしい…」

 天蓋のついたベッドに大きなジャグジー。カップルのために母がプロデュースした部屋。


 この日、ついにふたりは…



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