OLユンファ。闇の左手第二巻。
見星の儀式。
【コモディティ】

ゴシュン五世は四阿で琴を弾く。

ちりん。
ちりん。

涼やかな琴の音。

あたしはユンファ。
巫女であり、OLであった。

「ねえ、テトお祭りしない?」
「いいですね。それ」

レストランで、チキンの唐揚げを食べながら巫女姫テトとあたしは話し合う。

テトは見星の儀式をする。夜である。

星からの光を浴びるのだ。

「星は遠いな」
銀河船の軌跡が見える。恒星の光を受けた、まばゆいガス雲。

青年の市仁兄さんと付き合うゴシュン七世がいる。微笑み。

あたしは感じる。

星の海をスターシップが進む。そのイメージが浮かぶ。

ちりん。
ちりん。

ゴシュン五世は四阿で琴を弾く。

惑星オールドルナは恒星の光を浴びている。
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